あなたの骨、大丈夫?
年齢を重ねるにつれて、健康管理に気を遣わなければならないことが増えてきます。
特に女性にとっては、加齢とともに増える骨粗しょう症のリスクは避けて通れません。そこで今回は、骨粗しょう症の予防や対策について詳しく解説します。
骨粗しょう症とは
骨粗しょう症とは、骨密度が低下し、骨の強度が低下することで、骨折しやすくなる疾患です。
骨密度が低下すると、骨がもろくなり、転倒などの軽微な外力でも骨折してしまうことがあります。
主に女性に多く、加齢とともにリスクが増加します。
骨粗しょう症の原因
骨粗しょう症の原因は、主に女性ホルモンの低下、運動不足、栄養不足、遺伝的要因などが挙げられます。
女性ホルモンが減少することで、骨の再生力が低下し、骨密度が低下することがあります。
また、運動不足やカルシウムやビタミンDの不足も骨密度低下の原因となります。
さらに、骨粗しょう症は家族によって遺伝することもあるため、遺伝的要因も考えられます。
女性の骨粗しょう症リスクの増加
女性にとって、骨粗しょう症は重要な健康問題のうちの1つです。
加齢とともに女性の骨粗しょう症リスクは増加し、女性の約3分の1が骨粗しょう症を発症すると言われています。女性ホルモンの影響、運動不足や栄養不足が与える影響が大きいです。
女性ホルモンの影響
女性ホルモンの低下は、骨粗しょう症の主な原因の1つです。
女性ホルモンであるエストロゲンは、骨形成細胞の活性化を促進し、骨吸収細胞の働きを抑制する働きがあります。
女性が更年期を迎えると、卵巣からのエストロゲンの分泌が減少し、このバランスが崩れることで、骨の形成が減少し、骨の吸収が増加して、骨密度の低下が起こります。
この結果、骨がもろくなり、骨折しやすくなるため、女性の骨粗しょう症リスクは増加します。
運動不足の影響
運動不足によって骨に刺激が与えられず、骨密度が低下することがあります。
運動は骨に負荷をかけ、骨密度を増加させる効果があります。運動不足の場合、骨密度が低下し、骨がもろくなります。
栄養不足の影響
カルシウムやビタミンDの不足も骨密度の低下を招きます。
カルシウムは骨を構成する主要な栄養素であり、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあります。カルシウムやビタミンDが不足すると、骨の形成や維持ができず、骨密度が低下する恐れがあります。
骨粗しょう症の予防方法
骨粗しょう症を予防するための5つのポイントを紹介します。
- 適度な運動を心がける
- 適切な栄養摂取
- 禁煙
- 適度な日光浴(1日15~30分程度)
- 定期的な健康診断
適度な運動を心がける
骨に刺激を与える運動を定期的に行うことが重要です。
ウォーキングやジョギング、筋トレなど重力に対して骨に負荷をかける運動が有効です。
また、バランスをとる運動やストレッチも、骨粗しょう症予防に役立ちます。
ただし、過度な運動は骨折のリスクを高めるため、適度な運動を心がけましょう。
適切な栄養摂取
カルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に摂取することが大切です。
<カルシウムを多く含む食品例>
豆類 | 大豆、小豆、ひよこ豆、レンズ豆など |
魚介類 | サバ、いわし、ししゃも、さんま、かつお、えびなど |
葉物野菜 | 小松菜、ほうれん草、春菊、菜の花、ブロッコリーなど |
ナッツ類 | アーモンド、ブラジルナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、クルミ、マカダミアナッツなど |
<ビタミンDを多く含む食品例>
魚肉類 | サーモン、マス、マグロ、ニシン、サバなどの脂の乗った魚 |
卵黄 | 卵黄にもビタミンDが含まれています。ただし、卵白には含まれていないため、卵全体を摂取しましょう |
キノコ類 | エリンギ、しめじ、まいたけ、ヒラタケ、しいたけ |
栄養素が不足しがちな場合は、サプリメントを利用するのも良いでしょう。
禁煙
タバコには骨密度低下の影響があるため、禁煙することが予防につながります。喫煙がどのように骨粗しょう症リスクを上げるのか、解説します。
女性ホルモンの低下 | 喫煙は、女性ホルモンの低下を引き起こすことが知られています。女性ホルモンが減少することで、骨の代謝が低下し、骨量が減少することがあります。 |
カルシウムの吸収不良 | 喫煙は、体内のビタミンDの量を減少させ、カルシウムの吸収を妨げることがあります。その結果、骨密度が低下する可能性があります。 |
酸性化作用 | タバコに含まれるニコチンは、体内で代謝されると酸性の物質になります。これによって、体内の酸性度が高くなり、カルシウムを溶かしてしまう酸性化作用が起こることがあります。 |
骨形成細胞の低下 | 骨粗しょう症は、骨形成細胞と骨吸収細胞のバランスが崩れることによって引き起こされます。喫煙は、骨形成細胞の数を減少させることが知られており、骨粗しょう症のリスクを高める要因の1つとなります。 |
このように、喫煙による悪影響は想像以上にあります。喫煙は骨粗しょう症以外の疾患の要因でもありますので、今すぐ禁煙しましょう。
適度な日光浴
日光浴によって肌が紫外線を吸収することで、ビタミンDが生成されます。
適切な日光浴時間は個人差がありますが、一般的には15〜30分程度が推奨されています。ただし、日光に当たる時間帯や季節、地域、肌の色などによっても異なるため、医師や専門家の指導を受けることが望ましいです。
また、長時間の日光浴は日焼けや皮膚がんのリスクを高めるため、適度な時間で行うようにしましょう。
定期的な健康診断
定期的に骨密度を測定し、骨粗しょう症の早期発見・治療を行うことが重要です。また、医師の指導の下で適切な治療を受けることも大切です。
本日のまとめ
女性の骨粗しょう症リスクは加齢とともに増加します。女性ホルモンの低下や運動不足、栄養不足が原因の一つとされています。予防方法としては、適度な運動やバランスの良い食事、禁煙、定期的な健康診断が挙げられます。定期的な健康診断を受け、早期発見・治療につなげることが大切です。女性は特に注意が必要な疾患の一つであり、予防に努めましょう。